貧困の集大成がやって来る

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消費税の増税まであと数日ですが、今回の増税に関してはもはや駆け込み需要も特に発生しないという経済的末期症状を拗らせるという状況であり…日本の転落ぶりを見せつけられるような直前風景を目の当たりにする機会になってしまいました。そもそも軽減税率制度の認識がかなりおかしな感じになっており、そもそも軽減の意味合いがあるのかどうか難しい事案であり…それに対して自動化されているシステムを複雑化ばかりさせて混乱のどん底に陥れるような現場施策は災厄以外の何物でもなく、そもそも税制を変えるだけで想像以上のコストを強いる今回の増税施策は謎だらけというよりは単純に嫌がらせのレベルのようにもうかがえます

つまらない小細工なく一律10%で良かったんじゃないかという周辺環境の人の叫びとは裏腹に周囲では「増税値上げ」という名の便乗行為が発生しており、いよいよ私たちの購買能力は貧困水準まで後退を余儀なくされる事態になってきました。結局のところ値上げのための増税とも受け止められる今回の増税は経済水準の下落にとどまらず、日本の満遍ない経済停滞を増長させる結果に落ち着きそうです。年収が200万程度の世帯が随分と増えているといわれる昨今の会社員事情に於いて10%の重みがどれほどのものかというのはおおよそ伝わるはずもなく、更なる増税のフラグを探している現在の日本の経済事情を鑑みれば…日本の経済的な死はほど近いところまで迫ってきているのかもしれません。

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そもそも税制というもの自体が不公平な制度であり、「取れるところから取って分配する」という仕組みなのですが…公平な課税を拡大解釈しすぎた昨今の経済界は「本来取るべきところを激しく留保している」ばかりで、ほぼすべての経済刺激施策は末端まで効果を及ぼすことなく失墜しています。この思想を受け入れるか否かはさておきとして…こんな脊髄反射的な増税施策の追加はそもそも消費抑制にしか効果を及ぼさないことは明白なのに、何故安易な増税に踏み込むのかが疑わしいです。アベノミクスの成否はといえば…企業レベルでの成果は相応にあったと認識していますが、その恩恵がまったく末端まで届かなかったという事実に関しては…いかにして末端労働者が部品化しているかという話であり、人材の使い捨て化の結果だという話。経済施策の空洞化とも言える人材の過剰消費のツケは現在高額な利息付でやってきており、起こるべくして人不足倒産などが発生していますが…何を今更。

そもそも消費税を課税するまでもなく、そもそも税制を大きくいじるでもなく…もっと単純明快な対策が有ったのでは無いかと疑ってしまいたくなる昨今の経済事情。日本企業のドケチ施策がもたらした育成放棄という失策は派遣制度による「使い捨て制度の悪用」の賜物であるのは明白であり、今となっては人材育成にあたる育成者が不在という最悪の事態を引き起こし、マニュアル化すらも整ってないというほどに人材の空席が目立つという話。もはや部品にも出来ない無教育人事しか揃わないという最悪の事態は今後は悪化する以外に道はなく、分野問わず日本の産業は右下がりを余儀なくされるというか、なるべくしてなるというか…そういう未来がはっきり見え始めています。

いつかのツイートトレンドで「手取り23万」というのがありましたが、現実は税引き前に20万にも満たない層は腐るほどいます。非正規雇用の激増と共に人材は消耗品化し、不景気を理由に人を切り捨て続けた「なるべくしてなった」結果なのですが、今後も人材の切り捨てと無教育登用は引き続き右上がりで増えていくと推測され…より満遍なく貧困化を余儀なくされる未来が見えています。そもそもこの結果の経緯は三角形型の人口推移による拡大生産の充実が大前提だったのですが、逆三角形化を伴うようになってきたあたりから無為無策状態に陥ったのが原因ではないかと考えられています。現役世代比が減少に転じ福祉恩恵層が増加に転じたあたりで福祉破綻はおおよそ想定の範囲だったはずなのですが…。

なにはともあれ、これ以上の間接税増税が続けば…そもそも消費そのものが出来なくなってしまう可能性もあります。納税のためにのみ就労を強いられるという図式が本当に出来上がってしまうという話ですが、どこで何を間違ったのかを知ることも出来ずにただ搾取だけをされる人口比がこれからどんどん増えていきます。この原因については諸説あり色々と話のタネにするには多くの分岐があるのでいずれまたしたいですが…はっきり言えるのは既存の税制認識では経済回復はほぼあり得ないという認識を持つことの必要性でしょうか。古い時代の教育という「現代にはマッチングしない教育」でもって今後も奴隷制度のような社会を維持していくというのであれば…まあ未来なんてものはお察しの通りの青写真にしかならないという、それだけの話なので。

世界からみた日本の経済力はまだまだ高いラインにいるようですが、日本の経済基盤はもはや緩みきった土壌の上にあるビルのようなもので…あるきっかけがあれば一瞬にして崩壊する軟性の土壌になりつつあります。それがいつやって来るのかは地震の発生率並みなのかもしれませんが…このスーパー消費社会がカネもヒトも使い切るのも時間の問題であり、今回の消費税増税という事態が経済的日本の没落フラグにならないよう願うばかりです。

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