コンビニの終焉に想う未来

時事・事象・社会現象

平成の小売業界を牽引してきたのはコンビニ業界だと聞いてきた、それが昨今は随分傾いてきたという話を聞いている。それを確証有るものにした話題がコンビニ業界のノルマ事情であり、売れないものが陳列されている店舗事情である…囁かれる程度だった黒い噂が今日のタイムライン上で堂々と密告沙汰になっており、いよいよコンビニ業界の斜陽の時代はやってきてしまったのかという気持ちを隠せません。そもそも消費する個人資本がないのに小売りは何故伸び続けてきたのか? という疑問符に対して一番的確に回答してくれた事案だったのには衝撃を隠せませんが、これが慢性的に横行していたというのであれば…何故コンビニが忌避されてきたのかという回答になってしまうのかもしれません。

コンビニを慢性的なブラック社会の縮図にした張本人が本部の人間だったというのは強烈にパンチの効いた話ですが、それが社会を循環して我が身に返ってくる形に収まったとしたら…相応にコンビニの斜陽化は進むかもしれません。本部がそれなりにフランチャイズに投資してくれるというのであればまだしも、搾取一点張りの上下関係に仕上げてしまった業界の暗黒面を垣間見てしまった私たちは少しずつコンビニの実情を知り、やがては離れていってしまうかもしれません。「便利こそが売り」だったコンビニから「便利が消える日」は確実に近く、もはや既存のサービス提供も人事的な事情から提供困難な部分を露呈している昨今…コンビニはその立ち位置を失う可能性まで見せ始めていますどうしたものか。

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コンビニエンスストアの便利さの代償がここに来て崩壊しつつあると聞きますが、その理由の中核を成しているのが「人事不足」であるというのは以前からまことしやかに囁かれていた話です。それが昨今になって何故表面化著しくなってきたかというのが興味深い話ですが、単純にそれは不景気を理由にした本部からの搾取体制ではないかと思わずにはいられません。コンビニスタッフに求められるスキルは実は多く、レジ端末の取扱いだけでもかなり覚える項目というものがあります。場合によっては日配品発注やキャンペーン戦略への参加などを求められるケースもあり、実に多くの情報と労働を強いられる仕事なのですが…コンビニの時給が相変わらず地域最低時給でもってまかなわれることを余儀なくされているのはその暗黒面のチラ見にも見えてしまいます。

また、売り上げノルマの問題はここしばらくで大きくピックアップされる機会もありました。その情報の発端が内部告発というのがかなり香ばしい話ではあるものの、ノルマという重責で雁字搦めにした営業体制を余儀なくされる店舗も多いと聞きます。またフランチャイズ店舗の周辺に本部店舗を展開するという「ドミナント戦略」によるフランチャイズ圧迫ともいえる営業体制は加盟店に対する圧力と搾取そのものであり、いかにしてコンビニの便利が加盟店に不当なカタチでもって拡大してきたかがうかがえてしまいます。通販時代となった昨今では大型量販店と格安通販の二強時代に食い込めるのはコンビニチェーン店だけとも言われているようですが、そのコンビニの便利を支えるために求められる犠牲があまりにも多いのではないかという疑問符を抱かずにはいられません。

過剰に展開されるコンビニ店舗に対して不足著しいコンビニ店員という実情だけでも充分真っ黒な話なのに、その経営サイドでも不正や不当圧力などがある…というだけでも、コンビニの訴求力は大幅に下方修正されるのではないかと思っています。年々コンビニの便利機能は追加がなされているというのは周知の事実ですが、それを支えるだけの資本と人材が慢性的に足りていないという事実はもっと本部側が認識し対策を講じる必要があると思いますが…昨今のニュースから垣間見える事実はむしろその逆方向へと向いており、より売上至上主義な営業戦略であり関連店舗への搾取強化にしか見えません。そもそもコンビニ物販のコストパフォーマンスはお世辞にも良いものではありませんが、サービス料を加味してもそれがどんどん低品質なものに成り下がっていると考えると…そろそろコンビニ界隈は負荷限界を超えた状態に陥ってしまっているのかもしれません。

物流と小売りの負荷増大は本当にとどまるところを知りませんが、それらのニーズを最低限満たすだけのサービス人事が慢性的に不足している事実と、それらに参加したいと言ってくれる人材数の減少には歯止めが掛からない状態です。それらが連鎖的に業界を破壊しているという状態に本部側ははやく対策を講じて欲しい次第ですが…。

サービス維持に係る費用というものが無料で提供されるわけではない…それはネットで「実質無料文化」が浸透した昨今でも当然のように言われる話であり、サービスには相応に費用と労力が必要となるという話ですが。それをすっかり忘れたかのように彼ら末端の就労者を搾取対象にし売上至上主義的な経営理念を強いてきたコンビニ業界の斜陽化はもはや止めることは出来ず、今後は「名目上サービス」などの低下してしまったサービスに甘んじる時代がやって来るものと推測されます。コンビニの裏にある闇の深さは計り知れないと言われていますが、そろそろコンビニはいつかの物流業界のように「サービスについての対価要求」をしても良い時期に入っているのではないでしょうか? 便利はタダではない

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