アニメの舞台は活気づくかどうか

文化・注目・有名現象

ご時世の巣ごもり需要効果かどうかはさておきとして、昨今いろいろなアニメ作品の「聖地巡礼」が話題になる機会が増えたように思います。この効果に着目した登場ジャンルの商品メーカーや舞台となった地域がタイアップを図るケースも出てきたという噂もあり、いよいよアニメ作品の「現実社会侵攻作戦」がはじまったとかそういう話で盛り上がる機会も出てきたようにも思ったりしますが、この件はどういう受け止められ方をしているのかが気になるところです。そのジャンルは多岐にわたり、趣味関連のテーマは勿論のこと、最近はそもそも地域振興ありきでタイアップが予め図られた作品もあるとかで、狙ってかどうかはさておきとしてリアルとの紐付けが止まらない傾向が続いているようです。版権や権利都合で難しいものもあるようですが、昨今はそれにも介入し作品化を推し進めている分野もあるとかで、盛り上がりはまだまだ続くようにも見える次第です。

作品の傾向やジャンルに依存する部分はあるとはいえ、アニメ作品がリアルに影響を及ぼしている作品は実際に増え続けており、作品に関連付いた商品の売れ行き好調にはじまり、作品テーマへの関連情報の検索クエリの増加、実際の作品テーマへの参加など、その熱意や熱量の同調傾向は昨今強まるばかりのようです。良いことばかりという話でも無い昨今の趣味界隈の事情ですが、この辺に関しては好意的に受け止められる機会も多いようで、昨今は界隈への出資や支援といったかなり核心的な部分にもエネルギーが投与されているという話にもなっている部分があるようで。世の中には多種多様な趣味作品が眠っているという話を聞きますが、人生が生涯学習という仕組みの都合上、この出会った趣味や情熱のエネルギーを少しでも長く楽しみ、少しでも多くの知識や体験を汲み取って欲しいと願わずにはいられません。

スポンサーリンク

ムーブメントを起こした作品に影響されるという人は一定数いますが、その中の更に一定数は長期にわたってその趣味や学術に貢献しているという話もあるようで、趣味や学術の類は確実に人生にいろいろな影響を与えているといっていいと思う次第です。コロナ禍のご時世ということもあってイベント関連に関係する話ははばかられることも多々ですが、その中でも「個人でひとりで出来る趣味」というものはこの時勢下でも注目され、ソロキャンやツーリングといった「個人のみでも楽しめる趣味」はかなり注目を集めたと言います。昨今の趣味界隈はどんどんニッチ化しているとまで言われていますが、フタを開けてみればその範囲はピンキリであり、結果として多種多様な趣味や学術が「アニメ経由で伝播する」という状況が実際に発生した次第であり、この影響力には目を見張る者がありました。ひとつのアニメ・ゲーム作品から一大学術にまでレベルが上がる事案もあったとかなかったとかで、ここに来て日本のコンテンツメディアの訴求力の高さを痛感する機会が増えたようにも思います。

ただ、回転の早いアニメ作品の短命さから、趣味が早期にして終息してしまうことが危惧されている部分でもあります。「熱しやすく冷めやすい」というか何というか、そもそも1クールが3ヶ月で年間100タイトル以上のアニメ作品に囲まれた私たちオタク趣味のアニメ視聴状況というのは本当に熱量を消費する趣味であり、もっと掘り下げて時間を掛けていろいろと熟成して欲しいという気持ちもまた、なきにしもあらずです。願わくば少しでも多くの「一定数の更に一定数」になって欲しいと思う次第であり、高い熱量でもってその趣味を愛して欲しいという気持ちも心のどこかに留めておいて欲しいと願うばかりです。忘れられた趣味がやがて廃棄物に成り下がらないためにも、趣味の熱量と知識や見識を少しでも多く知ってもらい記憶してもらえるよう、趣味人として願いたい次第です。

アニメ作品の舞台になった地域もまた移ろいやすいものであり、なったからと言って活性化するわけでもありません。全力でアニメ作品に協賛する地域もあるだろうし、逆に否定的な地域もあるだろうし、そもそも見ず知らずの趣味世界の影響で地域に人がやってくることに困惑する人もいるかもしれないだろうし。社会は割とデリケートであり、人の行動や感情は遠くても何かしら影響を与え・与えられているということからも、興味津々である反面でドキドキの止まらない世界でもあります。昨今はキャンプやツーリングといったそこそこ個人で出来る趣味なものから、地域振興の一端に至るようなスケールのでかい話に至るまで様々なアニメ作品がありましたが、その中で「人生に一石を投じるような」趣味世界に出会えればなって思ったりする次第であります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました